ドローン搭載用 マルチスペクトルカメラ
AgEagle(MicaSense)センサー特集(Altum-PT / RedEdge-P / RedEdge-P dual / RedEdge-P triple)
Altum-PTとRedEdge-Pについて
狭帯域で高解像度のマルチスペクトルバンドの取得に加え、 パンクロマチックセンサを搭載した高性能マルチスペクトルカメラです。
AgEagle(Micasense) Altum-PT

AgEagle(Micasense) RedEdge-P
Altum-PTは、観測波長帯域の幅が狭帯域で高解像度のマルチスペクトル画像の取得に加え、従来のAltum製品と同様に熱赤外画像の取得も可能なマルチスペクトルカメラです。 ラインナップの中でも最も優れた性能を持つパンクロマチックセンサが搭載されています。 高度60mから空撮したマルチスペクトル画像とパンクロマチック画像から1.2cm/pixelパンシャープン画像を作成することができます。 また320 x256の熱赤外センサ(FLIR)が組み込まれており、高度60mの空撮時においては、 従来のAltum製品の2倍の17cm/pixelの地上解像度で熱赤外画像の撮影ができます。
RedEdge-Pは、5バンドマルチスペクトル画像とパンクロマチック画像合わせて6バンドの画像が撮影できます。
高度60mからの空撮においては、RedEdge-MX製品の2倍の2cm/pixelの地上解像度で撮影ができます。
マルチスペクトル画像は各160万画素の5バンド、パンクロマチック画像は510万画素です。
RedEdge-MXと同様に5バンドマルチスペクトル画像や植生指数(NDVI、NDRE) 、RGB(カラー)画像の撮影ができます。
RGB
NDVI
パンクロマチックセンサ(Altum-PT/RedEdge-P)
パンクロマチック画像(可視光線のすべてに対して感度を持っている白黒写真)をマルチスペクトル画像に合わせてパンシャープンすることで、より高解像度な画像を取得することができます。※パンシャープン処理は、Pix4Dfiels、Metashapeで対応しております。
パンクロマチックあり
パンクロマチックなし
熱赤外センサ(Altum-PT)
Altum-PTには320 x256の熱赤外センサ(FLIR)が組み込まれており、高度60mの空撮時においては、従来のAltum製品の2倍の17cm/pixelの地上解像度で熱赤外画像の撮影が可能です。
高精度な太陽光センサ(Altum-PT/RedEdge-P)
太陽光センサを機体上部に設置できます。 反射板を自動航行前後に撮影するだけで入射光の情報を反映(Pix4DFieldsにて対応)することが可能です。
DJI SKYPORT対応(Altum-PT/RedEdge-P)
DJI Matrice 300/350 RTKをお持ちであれば簡単に機体との接続が可能です。
ハードケース(ALTUM-PT/RedEdge-P)
頑丈なハードケースが付属していますので、持ち運びも安心です。
性能比較
RedEdge-P dual
RedEdge-PとRedEdge-blueを組み合わせ、計10バンド計測可能なデュアルシステムです。青色バンドを増やしたことにより水域の植生解析や、肉眼では見えない視覚情報の生成に最適です。RedEdge-PにRedEdge-blueを追加することで、Sentinel 2A、Landsat B の衛星のデータに近似するバンドを撮影できるため、衛星と比較し高解像度の鮮明なデータを取得することができます。
2つのセンサーは連携し、10バンド全ての同期撮影、自動トリガー、位置情報のタグ付けにより効率的な飛行撮影と処理を実現します。
利用事例
・機械学習やAI機能を用いた初期段階での作物量のカウント等・環境モニタリング 水資源管理や潮流帯、沼地、氷河の観察のために沿岸および近海のマッピング。
・水の管理
公共水道の監視、水資源管理。
・植生地調査、保護、再生
侵食や生物多様性の検査、浅い海域でのサンゴ礁調査、船舶や人が侵入できない場所での調査。
・植生種と雑草の識別
植生の健康管理と種の識別。植物、樹木、外来種、雑草の区別も併せて可能。
RedEdge-P単体と同様の機能も有しています
・パンクロマチックセンサ搭載パンシャープニング技術により、1ピクセルあたり2cmの空間分解能を実現します。
・ダブルラジオメトリック校正
DLS2(日照センサー)とキャリブレーションパネルを用いてキャリブレーションすることで、逆光などに左右されにくく様々な光条件下で高精度なデータを取得します。
・グローバルシャッター搭載(メカニカルシャッター)
高速飛行時でも歪みのない画像を撮影することができます。
また、RedEdge-P blue 単体販売も可能です。
RedEdge-P Triple(高精度研究・広域計測モデル)
RedEdge-P Tripleは、3個のRedEdge-Pセンサーを同時搭載することで、合計15のスペクトルバンドを一度の飛行で取得できる上位構成です。より高度な研究用途では、複数波長の同時取得による高精度な時系列解析が求められます。Triple構成では広域圃場での比較研究や長期観測において高い再現性を実現できます。大型産業機体との組み合わせにより、一度の飛行で取得可能なデータ量が大幅に向上します。さらに、本システムはすべての農作物、特に米・茶・果実の収穫時期の予測を可能にすることを目的として開発されています。また、日本アルプスの森林や湿地帯などの生息地の継続的な監視や、「赤潮」などの環境現象のモニタリングにも活用可能です。
・15スペクトルバンド同時取得による高密度データ収集・高解像度パンクロマティック画像によるパンシャープン処理に対応
・広域農地・森林・環境調査など大規模研究に最適
・大型産業機体との統合運用で取得効率を最大化
・RedEdge-P Dual構成からの拡張が可能
利用事例
・植生、水域、市街地、裸地などの特定・環境モニタリング、都市計画、林業に有用
・農業統計や精密農業のために、圃場を作物種ごとに分類
・森林伐採、都市の拡大、洪水の範囲、または季節ごとの植生の変化を追跡
・森林、湿地、農地などの天然資源をより効果的に管理
・洪水、火災、ハリケーン後の被害地域と未被害地域を分類
RedEdge P Greenが役立つ場面
より高度な作物状態の評価には、クロロフィルだけでなく複数の光合成関連色素の挙動を総合的に把握することが重要です。RedEdge-P Greenは、可視域およびレッドエッジ帯の情報取得により、これら色素バランスの変化を捉える解析に適しています。作物の成熟度や生理的ストレスは単一の指標では十分に評価できない場合があり、複数の色素に基づく指標を組み合わせることで、より深い洞察が得られます。
・カロテノイド
光防御機能に関与する色素であり、環境ストレス下ではクロロフィルとの比率変化が生じます。PRIやCARIなどの指標により、光合成効率の変化や初期ストレス応答の検出に活用できます。
・クロロフィルa
光合成の中心的役割を担う色素であり、生育活力度や成熟段階の評価に用いられます。NDVIやRed-edge系指数により葉量や活性の推定が可能です。
・キサントフィル
過剰光エネルギーの散逸に関与する色素群であり、光ストレス応答の早期指標となることがあります。PRI変動として観測される場合があります。
・アントシアニン
低温・乾燥・養分不足などの環境要因に応答して生成されることがあり、生育ストレスや成熟過程の補助指標として利用されます。
このように複数色素の情報を組み合わせて解析することで、視覚的な変化が現れる前の生理状態の把握や、管理判断の高度化につなげることが期待できます。
茶の木での事例
農作物の生育評価では、一般に葉の緑色の濃さが健康状態の指標として用いられます。しかし、葉内ではクロロフィルだけでなくカロテノイドなど複数の色素が相互に関係しながら光合成機能やストレス耐性を支えています。葉量が多くクロロフィル濃度が高い作物では、NDVIなどの植生指数は一定以上で変化に対する感度が低下することがあります。このため、生育の微細な差異や初期ストレスの検出が困難になる場合があります。
このような条件では、クロロフィル量そのものではなく、クロロフィルとカロテノイドのバランス変化に着目することで、より早期の生理状態把握が可能になります。カロテノイドは光合成を補助するとともに過剰な光エネルギーから植物を保護する役割を担っており、環境ストレス下では色素比率が変化します。
Photochemical Reflectance Index(PRI)やCarotenoid Reflectance Index(CARI)などの指標を用いることで、目視では確認できない光合成効率の低下やストレス応答を検出できる可能性があります。これらの解析は、干ばつ、養分不足、病害などの影響を早期に把握し、適切な管理判断につなげるための有効な手段となります。
RedEdge-P Triple スペクトル帯
RedEdge-PBlue 475(32), Green 560(27), Red 668(14), Red Edge 717(12), Near-IR 842(57)
RedEdge-P green
Cyan 502(18), Green 550(12), Yellow 570(14), Red 678(14), Near-IR 754(10)
RedEdge-P blue
Ocean blue 444(28), Green 531(14), Red 650(16), Red Edge 705(10), Red Edge 740(18)
産業用ドローンとの組み合わせにより、高高度から広範囲の計測が可能となり、研究プロジェクト全体のデータ取得効率向上に寄与します。 DJI Matrice 400、またはMatrice 350 RTKとの組み合わせにおいては、飛行ルートの設定は容易でシャッターも連動するため、複雑な設定や操作は必要ありません。弊社ではセンサーだけでなく、ドローンの運用までサポートいたします。
国内農地におけるマルチスペクトル計測運用例
データ解析ワークフロー
取得した画像は Metashape、Pix4Dfields 等の解析ソフトによりオルソ画像生成、植生指数算出、三次元モデル作成などの処理が可能です。


